はじめに
筋トレにおいて、かっこいい体のために
筋肥大を目指しているなら
食事は必要不可欠な要素です。
筋トレはあくまで「刺激」でしかありません。
筋肉を大きくするには、その刺激に対して回復し、
成長するための「材料」と「エネルギー」が必要です。
そしてそれを供給するのが——「食事」です。
たとえば、しっかり筋トレしていても、
以下のような食事になっていませんか?
- たんぱく質の量が足りていない
- 脂質を避けすぎてホルモンバランスが乱れている
- カロリー不足で、筋肉が分解されている
筋肉を作るには、
「壊す(トレーニング)」→「直す(栄養)」→「強くなる(筋肥大)」
というサイクルが必要です。
その中で、栄養は最も見落とされやすく、しかし最も重要な要素。
食事が変われば、体は大きく変わります。
- 筋肉がつかない
→ 食事で“材料”が足りていない - 疲れが取れない
→ 栄養が回復をサポートできていない - 力が出ない
→ エネルギー源(炭水化物)が不足している
こうした悩みも、適切な栄養戦略があれば解決できます。
今回は、筋トレをしている方に向けて
筋肥大のための食事の基礎的な考え方や、
筋トレ前後のエネルギーの摂りかたについて紹介していきます。
この記事はこんな方におすすめです!
- 筋トレ初心者で、食事がよく分からない方
- 食べているつもりなのに体が変わらない方
- 増量・減量のフェーズで食事管理に悩んでいる方
- トレーニング前後の栄養補給を見直したい方
- サプリメントと食事の使い分けを知りたい方
PFCバランスの基本
筋トレで理想の体を作るには、
ただ「たんぱく質を摂る」だけでは不十分です。
三大栄養素である
- P(たんぱく質)
- F(脂質)
- C(炭水化物)
のバランスを整えることが、筋肥大や減量の成功には不可欠です。
■ PFCのそれぞれの役割と目安

🔴 P(Protein)たんぱく質
- 筋肉、内臓、皮膚、髪など身体の構成成分の中心
- トレーニングで壊れた筋繊維を
“修復・再構築”する原料 - 摂取不足
→筋肉が分解されやすく、免疫力も低下 - 摂取過多
→腎臓に負担がかかる可能性があるため、
過剰摂取には注意
🟡 F(Fat)脂質
- テストステロン(筋肥大に重要ホルモン)の
合成に不可欠 - 脳の構成にも関与し、集中力やメンタルにも影響
- 極端に少ないと、疲労・肌荒れ・性欲減退などの
不調が出やすい - 摂りすぎは体脂肪として蓄積されやすいため注意
🔵 C(Carbohydrate)炭水化物
- 強度の高い筋トレには
即効性エネルギーとして不可欠 - 筋肉内に蓄積される「グリコーゲン」が
切れると、パフォーマンス低下や集中力欠如に - 摂取が少ないと、筋肉を分解して
エネルギーに変える
“カタボリック”状態になりやすい - 減量期でも一定量は必要(完全カットはNG)
目的や体質によって最適な比率は変わりますが、
一般的な筋トレ目的のPFCバランスは以下のようになります。

- P(たんぱく質):30〜35%
- 体重1kgあたり1.5~2.2g程度を目安
- 過剰摂取は腸内環境を悪化させるため注意
- F(脂質):20〜25%
- 摂らなさすぎはNG
- 脂溶性ビタミンやホルモン合成に必要
- C(炭水化物):40〜50%
- エネルギー源となる
- 摂らなすぎるとトレーニング効率が下がる
まずは現時点の食事のPFCバランスを把握することが大切です。
1日の食事カロリーや、PFCバランスを把握して管理するには
「myfitnesspal(マイフィットネスパル)」などの
無料アプリを利用するのが簡単かつ便利です。
今まで、食事を意識していなかった方は、
PFCバランスを整えてあげることが第一優先です。
そこからさらに、筋肥大の効率を考えていくようになると
「どの食材から摂るか」という
「栄養の質」も重要になってきます。
- たんぱく質
- 鶏むね肉や卵、魚など
複数の固形食から摂取する - 筋トレ後などの素早い吸収をさせたい時は
プロテインを活用する
- 鶏むね肉や卵、魚など
- 脂質
- 飽和脂肪酸を控える
- 良質な資質である不飽和脂肪酸
(オメガ3・6など)を意識してとる
(魚、ナッツやアボカド)
- 炭水化物
- 減量中は低GI(血糖値を上げにくい)の
食材がベター(玄米やオートミールなど) - トレーニング前後は意識的に摂取する
- 減量中は低GI(血糖値を上げにくい)の
栄養の中身や摂取タイミングを意識できれば、
体の反応もより大きく変わってきます。
フェーズ別PFC設計|【増量・減量・維持期の違い】

筋トレには「増量期」「減量期」「維持期」
といったフェーズが存在します。
それぞれで目指すゴールが異なるため、
PFCバランスも調整が必要です。
PFCバランスを決めるための基本のカロリー計算方法
PFCバランスを計算するためには、
まずは現在の1日の総消費カロリーを
把握することから始まります。
1日の総消費カロリーはTDEEとも言われ、
「こちらのサイト」で簡易的に把握することができます。
1日の総消費カロリー(TDEE)の大まかな数値を把握したら
次は現在の筋トレのフェーズにあわせて、
1日の摂取カロリーを決めていきます。
フェーズ別に摂取カロリー設定
- 増量期
- TDEE +200〜500kcal
- 総消費カロリーが2500kcalなら2700~3000kcal
- 減量期
- TDEE −300〜500kcal
- 総消費カロリーが2500kcalなら2000~2200kcal
- 維持期
- TDEEそのまま
- 総消費カロリーが2500kcalなら2500kcal
1日の摂取カロリーが決まったら、
あとは三大栄養素にカロリーを配分するだけです。
三大栄養素にはそれぞれ1gあたり以下のカロリーとなっています。
- P(たんぱく質) → 4kcal(1gあたり)
- F(脂質) → 9kcal(1gあたり)
- C(炭水化物) → 4kcal(1gあたり)
あとは、これをもとにそれぞれの摂取量を決めて完了です。
まずは基本となる、
P30%/F20%/C50%で3200kcalに設計する場合の例として、
- P:3200 × 0.30 ÷ 4 = 240g
- F:3200 × 0.20 ÷ 9 = 約71g
- C:3200 × 0.50 ÷ 4 = 400g
どの食材に、栄養素が何g含まれているかは、
先ほど紹介した「myfitnesspal(マイフィットネスパル)」を
利用すると把握しやすいので
PFCバランス、食事管理をする際には使うことがおすすめです。
各フェーズにおけるPFCの目安
PFCバランスの計算方法を紹介しましたが、
紹介した例はあくまで、筋トレの基本となる
PFCバランス(3 : 2 : 5)となるものです。
「増量期」、「減量期」、「維持期」の各フェーズで
より細かくこだわって食事を設計したい場合は
以下の表をもとに先ほどの計算とあわせて、
自分だけの食事設計にカスタマイズしてみてください。

増量期
- 筋肉の成長を狙う時期、
摂取カロリー>消費カロリーが大前提 - C(炭水化物)を多めに設定し、
トレーニングでの高出力を維持 - ただし脂質過多による体脂肪の急増には注意
- カロリー過多で筋合成を促す
減量期
- 体脂肪を落としつつ、筋量を維持するのが目標
- Cを抑えつつ、Pを高めに設定し、筋分解を防ぐ
- Fを削りすぎるとホルモンに悪影響なので注意
- 筋肉を減らさないためPは維持、
高たんぱく低脂質が基本
維持期
- 増量も減量もしていない時期で最もバランス重視
- 食事管理が崩れやすいので、
目安のPFC比を意識するだけでも成果に差が出る - 体重維持しつつ筋肉を守るバランス型
フェーズ変更時のPFC調整の例
たとえば「増量期から減量期」に入るなら:
- Cを−20〜30g/日で徐々に減らす
- Fを−5g程度で調整
- Pは維持もしくはやや増やす
これだけでも体脂肪の増加を抑えつつ、
筋肉をキープしやすくなります。
トレーニング前後の食事タイミングと内容

1日の食事設計については紹介しましたが、
筋肥大を最大化するには
「トレーニング前後の食事」を意識してあげることで
より効果的な筋トレ、筋肥大を狙うことができます。
毎日の食事設計が億劫に感じる方は、
まずこの「筋トレ前後」の食事を意識してみてください。
トレーニング前の食事(プレワークアウト)
【目的】
- 筋トレ中のエネルギー補給
- 筋分解の予防
- 集中力とパフォーマンスの向上
【摂取タイミング】
- 固形食ならトレーニングの2〜3時間前がベスト
- プロテインなどなら60~90分前でOK
【食事内容】
おすすめとしては、おにぎりとサラダチキン・ツナ缶といった
たんぱく質と炭水化物をしっかりととれる食事を
筋トレの2~3時間前に済ませておくことです。
しかし、仕事がある日はジムに行く前の
2~3時間前に食事をとるのが難しい方も多いと思います。
仕事終わりにジムに行く方で、固形の食事のタイミングがない方は
「デキストリン+プロテイン」がおすすめです。
デキストリンもプロテインも粉末状で、
それぞれ炭水化物とたんぱく質を素早く吸収できるため
仕事が終わったタイミングでシェイカーで
手軽に取り入れることができます。
デキストリンは1kgあたり1000円ほどで買えるので
コスパ良く使うことができます。
プロテインについては、
使いすぎるとコスパが悪いことがあるので
コスパの良い「MYPROTEIN(マイプロ)」などの
プロテインを利用するのがおすすめです。
トレーニング後の食事(ポストワークアウト)
【目的】
- 筋タンパク合成の促進
- グリコーゲンの補充
- 回復のスピードアップ
【摂取タイミング】
- トレーニング15分後~1時間分以内にプロテイン
- その後1〜2時間後に食事
【食事内容】
まずはトレーニングが終わったら、
たんぱく質の補給のためのプロテインを摂りましょう。
筋トレが終わってからすぐ飲むのではなく、
15分ほど経ってから飲みましょう。
筋トレ直後は、血流が筋肉へ集中しているため、
すぐにプロテインを飲んでも、
吸収のための胃に血液が集まりにくく
人によっては気持ち悪くなってしまいます。
そのため、筋トレのクールダウンの時間も含め15分ほど
空けてからプロテインを飲むのがおすすめです。
また筋トレ後は、可能であればプロテインだけではなく、
しっかりとした食事をとることが理想的です。
プロテインの吸収は約60~70分ほどなので、
食事をとるタイミングとしては
プロテイン摂取後の1~2時間後になります。
たんぱく質、炭水化物、脂質の
バランスの取れた食事を意識してとりましょう。
筋トレ前後の栄養補給では、プロテインの活用が便利です。
しかし、コンビニなどで毎回
「おにぎり+プロテイン」を購入していると
プロテイン代がかさみ、コスパも悪くなってしまいます。
筋トレでは栄養管理が重要ですが、
長く続けるほど、プロテインのコスパの
重要性が大きくなってきます。
コスパもよく、品質も安定しているプロテインを利用するのは
筋肥大をするためにも、筋トレを続けるためにも大切です。
どんな方にも、安定しておすすめできるプロテインとして
「MYPROTEIN(マイプロ)」があります。
気になる方はこちらの記事で「MYPROTEIN(マイプロ)」の
おすすめフレーバーについて、
こちらで紹介しているので参考にしてみてください。
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【厳選】MYPROTEINおすすめフレーバー7選
2025/4/21
まとめ
筋トレの成果を最大化するなら、食事設計は必須スキル!
筋トレで成果を出すには、
ジムでのトレーニングだけでなく、“栄養設計”が不可欠です。
特にPFCバランスは、
筋肥大・減量・パフォーマンス維持すべてに直結する重要要素。
以下のポイントを意識するだけでも、
体づくりの精度は大きく向上します。
- PFCの役割を理解し、栄養の質も重視
- フェーズ(増量・減量・維持)
に応じてPFCを調整 - カロリー計算から逆算して
栄養バランスを組み立てる - トレーニング前後の食事を意識的に設計する