はじめに
「週3回」という筋トレ頻度は、
筋肥大を目指したいけれど、
プライベートの時間も確保したい方にとって
非常にバランスのとれた頻度です。
なぜなら
- 毎回のトレーニングに集中できる
- 回復とのバランスがとりやすい
- 忙しい社会人や学生でも継続しやすい
といった理由から、
「成長」と「習慣化」の両立がしやすいからです。
ただし、問題は“メニューの組み方”や“分割方法”です。
「全身を毎回鍛える全身法」
「部位を分けて鍛える分割法」
「自分にはどれが合っていて、どんなメニューを組むべき?」
このような疑問に答えるために、
この記事では以下の内容をしっかり解説していきます。
- 全身法と三分割法、
それぞれのメリット・デメリット - あなたに合う分割スタイルの選び方(診断付き)
- ジムで使える具体的なメニュー例
(セット数・種目まで) - 継続できるスケジュールと組み合わせ方
この記事はこんな方におすすめです!
- 週3回ジムに通えるが、
効率的なメニューがわからない - 筋肥大を狙いたいけど
分割法や全身法の違いが曖昧 - 忙しくても筋トレを継続したい社会人・学生の方
- 「三分割って上級者向け?」
と不安を感じている方 - 自分の筋トレ経験や生活に合った
最適な方法を見つけたい方
全身法と分割法(三分割)の違いと特徴
週3回の筋トレを効果的に行うには、
大きく分けて選択肢は2つあります。
- 全身法:
毎回、大きな筋肉(胸、背中、脚)を軸に
全身を鍛える方法 - 分割法(三分割):
部位を日ごとに分けて鍛える方法
週3回の場合は、PPL法と呼ばれる
Push(押す)/Pull(引く)/Leg(脚)
の「三分割」
それぞれの特徴と、週3回という頻度においてのメリット・デメリットを比較していきましょう。

全身法
1回のトレーニングで大きな筋肉(胸、背中、脚)を軸に
体全体を鍛える方法。
✅ 特徴
- 1回の内容はややコンパクトに収める必要あり
(1部位2〜3セットが目安) - 各部位を週2〜3回刺激できる
(=筋肥大に適した頻度) - 初心者でも動作を繰り返すことで
フォーム習得が早まる
✅ 全身法のメリット
- 筋肥大に効果的な“週2回の刺激”を
自然に確保できる - 毎回バランスよく鍛えることで、
筋力の偏りを防げる - 種目が限られるため、
トレーニング構成がシンプルで迷わない - 筋疲労が1部位に集中しないため、
怪我リスクが低い - 忙しい人でも続けやすい
「安定の型」がつくりやすい
✅ 全身法のデメリット
- 1部位あたりのセット数が少なくなるため、
刺激がやや浅くなる - 毎回同じような構成になりがちで、飽きやすい
- 種目数が多いと時間オーバーになりやすく、
計画性が必要 - 細かい部位(前腕や肩後部など)への
アプローチはしづらい
三分割法(Push/Pull/Leg)
鍛える部位を3日で分けて集中して鍛える方法。
三分割の場合、以下のような構成が王道。
- Push(押す動作)
:胸・肩前・三頭 - Pull(引く動作)
:背中・肩後・二頭 - Leg(脚)
:大腿四頭筋・ハムストリングス・臀部・ふくらはぎ
✅ 特徴
- 各部位を週1回しっかり追い込む方式
- 筋肉ごとの回復を考えた合理的な順番
- 1部位に対して複数セットで
高ボリュームな刺激が可能
✅ 三分割法のメリット
- 各部位を高ボリューム・高集中で刺激できる
- 肩や腕などの細かい筋肉にも
丁寧にアプローチできる - 種目の順番や内容を柔軟に組み替えられる
(自由度が高い) - 1日で扱う部位が少ないため、
集中してやり切りやすい
✅ 三分割法のデメリット
- 各部位の刺激が週1回になるため、
しっかりと追い込む必要がある - 特に初心者は、フォームの習得チャンスが
週1になってしまう - 「どこをやったか」を自分で管理しないと
偏りやすい - 毎回の内容がやや複雑で、
構成に慣れるまで混乱しやすい - 回復が追いつかないと、
次の部位に影響が出やすい
全身法 or 三分割の選び方
全身法と三分割法、どちらも一長一短があります。
週3で取り組む場合の選択を迷っている方は、
診断チャートを用意したので
その結果から自分に合う方を選択してみてください。
全身法と三分割法のどちらかが
絶対的な正解ということはないです。
最短距離で成果を出すには、
「自分に合っている」ことが何よりも重要です。

私の結論としては、どちらの方法で取り組んでも
週3回の筋トレを行っていれば
筋肥大は十分狙えるということです。
診断チャートでも書いていますが、
特に初心者のうちに、筋トレを週3回行うのであれば、
最初の1〜3ヶ月は全身法で基礎を固めるのが最も効率的です。
ある程度フォームが安定し、
部位別の優先順位が明確になってきたら、
三分割法に切り替える or 併用すると、
さらに成長スピードを加速できます。
- 全身法を選べば「刺激頻度」は十分
- 分割法なら「強度と集中度」を高められる
- どちらを選んでも、週3回は“結果が出せる”頻度
週3全身法&三分割の筋トレメニュー
ジム利用を前提にした週3回の実践的メニュー例を
「全身法」と「三分割法」の両方で紹介していきます。
中級者以上の方に向けたフリーウェイト種目も
一部含めていますが、
継続可能な構成を意識しているので、
そのまま取り入れていただいて大丈夫です。
週3回の全身法メニュー

✅ コンセプト
- 1回45〜60分を目安に構成
- 毎回、主要な大筋群(胸・背中・脚)を軸に刺激
- 毎回、同じメニューではなく、
それぞれの日で内容にバリエーションを持たせ、
「同じ刺激にならない工夫」を盛り込む
Day1(上半身メインの全身メニュー)
胸と背中のコンパウンド種目を軸にすることで、
補助筋として肩や腕も動員され、
種目数を減らし効率よく上半身を鍛えられる。
最後の締め種目として、脚全体を刺激できる種目を選択する。
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
ベンチプレス or チェストプレス(マシン) | メイン:胸 サブ :肩、三頭 | 3セット × 8回 | ベンチプレス :90秒 チェストプレス:60秒 |
ダンベルフライ or ペックフライ(マシン) | 胸 | 2セット × 12回 | 60秒 |
懸垂 or ラットプルダウン(マシン) | メイン:背中(広背筋) サブ :二頭 | 3セット × 12回 | 60秒 |
シーテッドロー(マシン) | メイン:背中(僧帽筋) サブ :肩(後ろ) | 2セット × 12回 | 60秒 |
レッグプレス(マシン) | 脚全体 | 4セット × 10~12回 | 90秒 |
Day2(下半身メインの全身メニュー)
脚全体に負荷の高い刺激を与えられるスクワットと
刺激を与えにくいハムストリングスを中心に
下半身を効率的に鍛える。
下半身の筋肉は大きくエネルギーを多く使うので
後半の上半身のメニューはマシンを中心に組むのがおすすめ!
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
バーベルスクワット or スクワット(スミスマシン) | 脚全体 | 4セット × 8回 | 90秒 |
レッグカール(マシン) | ハムストリング(太もも裏) | 4セット × 12回 | 60秒 |
ショルダープレス(マシン) | メイン:肩 サブ :胸上部、三頭 | 2セット × 10回 | 60秒 |
ラットプルダウン(マシン) | メイン:背中(広背筋) サブ :二頭 | 3セット × 12回 | 60秒 |
ケーブルフライ | 胸 | 2セット × 15回 | 60秒 |
Day3(強化したい部位1種目 + 軽めの重量)
胸、背中、脚の中から特に強化したい
or 好きな部位を選び1種目目に設定する。
週3回の内、1回は疲労の回復を促すためにも
最初の1種目目以外の残りの種目については、
軽めの重量で血流を促進するようなメニュー組がおすすめ!
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
強化したい部位の種目 胸 → ベンチプレス 背中 → 懸垂 脚 → スクワット | 強化したい部位によって異なる | 3セット × 8回 | 90秒 |
レッグエクステンション | 大腿四頭(太もも前) | 3セット × 15回 | 60秒 |
ケーブルプルオーバー | 背中 | 2セット × 12回 | 60秒 |
ケーブルフライ | 胸 | 2セット × 15回 | 60秒 |
アームカール+キックバック | 二頭、三頭 | 2セット × 12回ずつ | 30秒 |
三分割法メニュー(PPL法)

✅ コンセプト
- 各日1〜3部位に絞り、
中〜高ボリュームで追い込む構成 - 小筋群(腕や肩)がメインの種目も
しっかり取り入れ、見た目の変化を狙う - 各種目で8〜12回×3〜4セットを目安に構成
Day1:Push(胸・肩前・三頭)
「体から押し出す動作」を軸に
大胸筋、三角筋前部(肩)、三頭筋を鍛える。
全身法とは異なり、肩、三頭をメインで鍛える種目も
取り入れることで、
細部の筋肉にも高い負荷を与えられるメニュー構成。
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
ベンチプレス or チェストプレス(マシン) | メイン:胸 サブ :肩、三頭 | 4セット × 8回 | 90秒 |
インクラインダンベルプレス | 胸上部 | 2セット × 12回 | 60秒 |
ショルダープレス(マシン) | メイン:肩 サブ :胸上部、三頭 | 2セット × 12回 | 60秒 |
フレンチプレス | 三頭 | 4セット × 8回 | 60秒 |
ディップス | メイン:胸下部 サブ :肩、三頭 | 3セット × 12回 | 60秒 |
Day2:Pull(背中・肩後ろ・二頭)
「体に引きつける動作」を軸に
背中、三角筋後部(肩)、二頭筋を鍛える。
全身法では、細かく分けにくい体の背面を
しっかりと狙った種目を取り入れてあげるのがおすすめ!
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
懸垂 or ラットプルダウン(マシン) | メイン:背中(広背筋) サブ :二頭 | 3セット × 12回 | 60秒 |
ベントオーバーロー or ワンハンドダンベルロー | 背中(広背筋下部) | 2セット × 8回 | 60秒 |
シーテッドロー(マシン) or ローロー | 背中(僧帽筋) | 2セット × 10回 | 60秒 |
リアデルトフライ(マシン) | 肩後部 | 3セット × 12回 | 60秒 |
インクラインアームカール | 二頭 | 4セット × 12回 | 60秒 |
ケーブルプルオーバー | 背中(全体) | 2セット × 12回 | 30秒 |
Day3:Leg(脚・体幹)
「脚の動作」を軸にした種目設定にあわせ、
腹筋など体幹も鍛える。
体全体の筋肉の内、約60%を占める脚全体を刺激するために、
大腿四頭、ハムストリングス、内転筋、臀部、ふくらはぎ
と細分化し、まんべんなく刺激するメニュー構成がおすすめ!
種目 | 主な部位 | セット×回数 | 休憩時間 |
---|---|---|---|
バーベルスクワット or スクワット(スミスマシン) | 脚全体 | 3セット × 8回 | 90秒 |
ブルガリアンスクワット | 大腿四頭(太もも前)、 臀部(おしり) | 2セット × 12回(片脚ずつ) | 60秒 |
レッグカール(マシン) | ハムストリング(ふともも裏) | 3セット × 12回 | 60秒 |
カーフレイズ | ふくらはぎ | 3セット × 15回 | 30秒 |
アダクション&アブダクション | 内転筋(内もも)、臀部(お尻) | 2セット × 10回ずつ | 30秒 |
アブローラー or アブドミナル(マシン) | 腹筋 | 3セット × 12回 | 30秒 |
週3回の筋トレのスケジュールの組み込み方
週3回の筋トレに限らず、筋肥大において
「続ける」ことが最も大事なポイントです。
特に忙しい社会人の方にとっては、
「継続できる設計」ができているかどうかで
成果に天と地の差が生まれます。
週3回のトレーニングを無理なく
習慣化するためのポイントを紹介します。
✅ 続けやすい週3回筋トレスケジュールの考え方
- 基本は「1日おき」の間隔
- 「月・水・金」または
「火・木・土」などが理想的 - 筋肉の回復に必要な時間(48〜72時間)
を自然に確保できる - 「連日にならない」ことで
精神的・身体的なハードルも低い
- 「月・水・金」または
- 固定曜日ではなく「回数で管理」もOK
- 毎週の予定がバラバラな人は
「7日間で3回やればOK」と考える - 月火木/火木土/水金日など、
自分の生活に合わせて調整 - 「毎週同じじゃないとダメ」と
思わなくてよい
- 毎週の予定がバラバラな人は
- 「最低限のメニュー」も用意しておく
- 疲れている日や忙しい日は
“短縮メニュー”でOK
(例:30分で終わる3種目だけ) - 大事なのは
「継続のリズムを切らさないこと」
- 疲れている日や忙しい日は
✅ 実践的な週間スケジュール例

まとめ
「週3回でも本当に筋肉は増えるのか?」
「全身法と三分割、結局どっちを選べばいいのか?」
この記事を読み進めながら、
あなたなりの答えが少しずつ見えてきたでしょうか。
筋肥大を目指すにあたって、週3回の筋トレ頻度は
決して妥協ではなく、
筋肥大もプライベートも大事にできる「バランス的な選択」です。
適切なメニューと継続できる設計があれば、
週3でも十分に体を変えることができます。
まずは「続けられる1週間」から始めてみましょう。
迷ったら、まずはこの行動から!
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