はじめに
筋トレしてるのに痩せないどころか、
体重の数字が増えてしまっている
そんな経験で悩んではいないでしょうか。
これは、筋肉と脂肪の重さの関係をあまり知らない
筋トレを始めたての方がつまずきやすい、あるあるな悩みです。
そんな中で、せっかく体重を落とそうと頑張ってるのに、
筋トレは無駄なんじゃないかと焦りや不安を感じてしまう方は、
非常に多いです。
でも安心してください。
筋トレによる体重増加は、
むしろ順調に進んでいる証拠かもしれません。
まず大前提、筋トレは痩せるための手段としても非常に有効です。
ただし、筋トレの効果は、
体重ではなく体の中身を変えることにあります。
体重の数字だけでは、体がどれだけ変わっているかは測れません。
筋トレダイエットで大切なのは、
引き締まった見た目が変わってきたかです。
この視点を持てるようになれば、
筋トレは最強のダイエットツールになります。
だからこそ、
- 体重が減らない=効果がない
- 軽い筋トレ=意味がない
- 筋トレ=有酸素より痩せない
といった誤解に陥ってしまうのは、もったいないです。
今回は、ダイエットで筋トレを始めたのに体重が増える理由や
筋トレ自体の消費カロリーは少ないのかといった内容を中心に
以下をまとめて紹介していきます。
- 筋トレしてるのに体重が増えるのはなぜか
- 筋トレの消費カロリーは、本当に少ないのか
- ゆるい筋トレやズボラ筋トレでも効果あるのか
この記事はこんな方におすすめです!
- 筋トレを始めたけど、体重が減らずに不安な方
- 消費カロリーが少ない筋トレに
疑問を持っている方 - 忙しくて本格的な筋トレはできないけど、
ゆるく継続したい方 - 筋トレは無駄なんじゃないかと感じている方
なぜ筋トレで体重が増えるのか

ダイエット目的で筋トレを始めた方の場合、
体重の数値が減っていないと一見すると、
「痩せてない=失敗」と思いがちです。
しかし、筋トレに取り組み始めてからの体重増加は、
むしろ体が良い方向に変化しているサインであることが多いです。
筋トレを始めて体重が増える、
主な3つの理由をまとめると以下になります。
- 筋肉量の増加
- 筋トレ直後なら水分・グリコーゲン貯留で
一時的に増える - 筋肉痛の炎症反応による浮腫み、水分保持
まずは、それぞれの原因が悪いことではないことを
以下で紹介していきます。
1. 筋肉量の増加
筋肉量が増加すると体重は増えます。
しかし、そのかわりに、
見た目自体は引き締まって見えやすくもなります。
ここで、押さえておきたいのは、
筋肉は脂肪よりも重いという事実です。
- 筋肉:1Lあたり約1.1kg
- 脂肪:1Lあたり約0.9kg
つまり、筋肉と脂肪で同じサイズ感でも、
筋肉の方が重く、密度が高くなります。
そのため、筋トレによって筋肉がつき始めると、
体重が増えても、体はむしろ引き締まって見えていきます。
たとえば、体脂肪率30% → 25%に落ちているが、
体重の数値自体は横ばいの場合など、
体重の数値変化だけを追っていると成果を感じられない
と思ってしまうかもしれません。
しかし、確実に脂肪が落ちて筋肉が増えている
理想的な変化が体組成としては起きています。
この状態を知らずに、体重が減らないから筋トレは痩せない
とやめてしまう方が非常に多いです。
筋トレによる筋肉量増加による体重増加は、
正しい努力の途中経過である可能性が高いです。
2. 筋トレ直後なら、水分・グリコーゲン貯留で一時的に増える
筋トレをすると、筋肉の中には
グリコーゲン(糖質)と水分が蓄えられやすくなります。
これも体重増加の原因のひとつです。
しかし、これも悪いことではなく、
筋肉が回復・成長する過程で起こる正常な反応です。
- 筋トレをすると筋肉内に
糖質をためこむようになる - その糖質は、水分と一緒に貯蔵される
(1gの糖質に対して約3gの水分) - 結果、数日〜1週間程度、
体重がむくみのように増えることもある
これは筋トレあるあるでもあります。
筋肉がエネルギーをため込み、
より強くなろうとしている証拠です。
このフェーズを抜けると、体はより引き締まり、
代謝もアップしていきます。
3. 筋肉痛の炎症反応による浮腫み、水分保持
筋トレを始めたばかりの時期や、
しっかりと筋トレを行えたときにおこりやすい筋肉痛。
この痛みは、筋繊維が微細な損傷を受けて
修復しているプロセスの一環です。
この修復の過程で身体は炎症反応がおこっています。
そこに修復のための水分や栄養、血液が集まるため、
一時的なむくみや体重の増加が起こります。
これは正確には太ったのではなく、
筋肉が強くなるための回復反応なので、
むしろポジティブな変化と捉えても大丈夫です。
体重が増えることは悪いことではない
ダイエットに取り組んでいる中で、
体重が増えることにモヤモヤを感じてしまうのは
仕方のないことです。
ですが、ダイエット=体重を減らすではなく、
見た目を良くしたくて始めている方が
ほとんどではないでしょうか。
体重の数字だけをおって、不安にならず
ダイエットにおいて、本当に大切な
見た目や体組成の変化を見てあげてください。
体重よりも見るべき指標として、
指標 | 意味 | なぜ大事か |
---|---|---|
体脂肪率 | 脂肪の割合 | 見た目の引き締まりに直結 |
ウエストや太もも周囲 | 部分のサイズ感 | シルエット変化を確認できる |
鏡・写真での比較 | 客観的な体型変化 | 「見た目が変わった」を実感できる |
体の軽さ・疲れにくさ | 機能面の改善 | 筋力・代謝が向上しているサイン |
筋トレによるダイエットで成果を出すには、
体重だけに一喜一憂しないマインドがとても重要です。
- 数字はあくまで補助指標
- 重要なのは見た目や体調、継続性
- 増えた体重は、筋肉という資産と捉える
筋肉が増えて体重が増えると、
ムキムキになりすぎると誤解されがちですが、
ダイエットレベルの筋トレでは、
筋肉がつくことで引き締まった見た目になることができます。
ムキムキのゴリゴリになるためには、
相当ハードに年単位で筋トレをしなくてはいけないです。
そのため、ダイエットでまずは引き締めたい
という方は安心して筋トレをしてください。
筋トレ自体の消費カロリーは意外と少ない

筋トレは、その運動での消費カロリーだけに着目すると
有酸素運動に比べて、少ない傾向にあるのは事実です。
そのため、ダイエットするならウォーキングやランニングといった
有酸素運動だけをすればよいのではないか
という疑問を感じる方も多くいます。
これは筋トレを始めたばかりの方が
ダイエット中によく感じる疑問であり、
ある意味、正解でもあります。
それなら、なぜ筋トレがダイエットに効果的なのか
も疑問に感じますよね。
ここでは、筋トレがダイエットに有効な理由と、
カロリー消費の数字と仕組みを紹介していきます。
比較:筋トレ vs 有酸素運動の消費カロリー
まずは、実際にどれくらいの消費カロリーの差があるのか、
数値ベースで、簡単にまとめたのが以下になります。
※体重60kgの人が、30分間運動した場合の目安です。
種目 | 消費カロリー(30分) |
---|---|
ランニング(時速8km) | 約300〜350kcal |
エアロバイク(中強度) | 約250〜300kcal |
筋トレ(マシンや自重) | 約120〜180kcal |
このように、数字だけを見れば、
筋トレは確かに消費カロリーが少ないのは事実です。
それでも筋トレがダイエットに効く3つの理由として、
- EPOC効果による運動後の代謝アップ
- 筋肉が増えることで、太りにくい体質になる
- 筋トレは引き締めに効果的
これらは、表面的な数字では測れないメリットです。
それぞれ、どのようなことかを以下でまとめていきます。
1. EPOC効果による運動後の代謝アップ
筋トレは、有酸素運動よりも
EPOC(運動後過剰酸素消費量)が大きいとされています。
これはどういうことかというと、
筋トレ後も、体は損傷した筋肉を修復するために
エネルギーを使い続けています。
そのため、トレーニング後数時間〜最大48時間程度、
基礎代謝が高い状態が続くことで
全体的な消費カロリーの増加が見込めるということです。
そのため、筋トレ自体の消費カロリーを期待するというより
筋トレ後の、あとから燃やすための
消費カロリーの効果が大きいです。
この、運動後も燃えるという性質こそが、
筋トレの隠れた痩せ効果の正体です。
2. 筋肉が増えることで、太りにくい体質になる
筋肉はエネルギーを消費するエンジンのようなものです。
そのため、筋肉量が多い人ほど、
基礎代謝(何もしなくても消費するカロリー)が高くなります。
- 同じものを食べても太りにくい
- リバウンドしにくい
- 食べながら痩せやすい
こういった状態に導いてくれるのが、筋トレによる筋肉増加です。
これは、一時的な体重減少を狙うだけの
有酸素運動では得られない効果です。
せっかくダイエットを行うなら、
長期的なリバウンドしないダイエットが大切であり
そのためには欠かせない要素になっています。
3. 筋トレは引き締めに効果的
有酸素運動は、全体的に体重を落とすには向いています。
しかし、以下のような
部位ごとのボディライン改善には向いていません。
- お腹を凹ませたい
- お尻を上げたい
- 脚を細く、引き締めたい
その点、筋トレは部位ごとに負荷をかけられるため、
脂肪を落とすだけでなく、理想の体の形を作ることができる
のが大きな特徴です。
体重が軽くてもだらしない体よりも、
少し重くても引き締まったシルエットの方が美しいのは明白です。
このような視点でダイエットを見直すと、
筋トレの本当の価値が見えてきます。
カロリーだけがダイエットのすべてではない
ここまでの内容からもわかるように、
ダイエットを消費カロリーだけで語ってしまうと、
筋トレの価値を大きく見誤る可能性があります。
確かに、短期的に痩せたいだけ、
体重という数値を減らしたいだけなら有酸素運動でもOKです。
しかし、メリハリのある身体や太りにくい体質、
見た目の若さや健康感を求めるなら、筋トレはむしろ必須です。
そしてもうひとつ重要なのが、
筋トレだけではいけないということです。
消費カロリーが少なめである以上、
食事管理とセットで初めて痩せる筋トレになります。
- 筋トレ
→ 筋肉を刺激し、代謝UP、シルエット改善 - 食事
→ 摂取カロリーを適度にコントロール - 睡眠・習慣
→ 回復、ホルモンバランスを整える
この3つが揃うことで、
筋トレを取り入れたダイエットはせいこうしやすくなります。
ゆるい筋トレ、ズボラ筋トレでも意味はあるのか

ガチガチにマッチョを目指しているわけではなく、
ひとまず、ダイエットとして筋トレを始めた場合、
以下の悩みを抱える方も多くいます。
- きつい筋トレは続かない
- 自宅で軽くやってるだけだけど、意味はあるのか
- ズボラ筋トレは無駄だと聞いたことがある
YouTubeやSNSでは、とにかく追い込むこと
が正義のような発信も目立ちます。
そんな中で、ゆるい筋トレに対して
不安を抱いてしまうのも無理はありません。
これについては、結論から言えば
軽い筋トレでも、やり方と考え方次第で確実に意味はあります。
ゆる筋トレやズボラ筋トレを意味のあるものにする3つのポイント
ただなんとなくやってるだけでは、
確かに意味は薄くなってしまいます。
しかし、以下の3つのポイントを押さえるだけで、
ズボラでも確実に成果を感じられる筋トレになります。
- 回数よりも、効いている感覚を重視する
- 少しきついを超える負荷を選ぶ
- 週2〜3回、習慣化することが最優先
1. 回数よりも、効いている感覚を重視する
- 勢いや反動を使わず、ゆっくり丁寧に動作する
- ターゲットの筋肉を動かしていると感じられる
フォームで行う(効いている感覚) - 呼吸とフォームに集中する
ポイントとして、筋肉に負荷をかけ続ける時間である
TUTが大事になってきます。
少しきついを超える負荷を選ぶ
- スクワットを10回やって
、全然余裕なら、15〜20回やる - プランクが30秒平気なら、
45〜60秒に伸ばしてみる - 筋肉がプルプルする感覚を目安に調整する
キツさのポイントとしては、
最後の2〜3回がギリギリくらいが最適です。
週2〜3回、習慣化することが最優先
- 続かない高強度より、続けられるゆるさを重視
- 筋トレする習慣が身につけば、
自然と運動強度は上がる - 継続=効果最大化
ダイエットにおいて、1発逆転的な方法はありません。
コツコツと継続して、習慣的に向き合うことが重要です。
まとめ
筋トレしてるのに体重が減らない、軽い筋トレは意味ない
といった疑問を感じていた方も、安心してください。
筋トレはダイエットをするなら、最強の手段になります。
筋トレでダイエットを成功させるための大切な考え方を、
あらためて簡単にまとめ整理すると
- ダイエット成功の鍵は、体重より体の中身
- 体重の数字にとらわれすぎない
- 筋肉は脂肪より重い
(体重が増えても引き締まる)
- 燃やすよりも、燃えやすい体を作ること
が筋トレの価値- 筋肉をつけると基礎代謝が上げる
- トレーニング後も脂肪が燃えやすい
体を維持する - リバウンドしにくく、健康的な体を作れる
- 続けられる筋トレが重要
- ズボラ筋トレやゆる筋トレでも効果はある
- キツすぎて三日坊主になるより、
続けることが大切
筋トレは痩せないというのは間違いです。
正しく知れば、最強の味方になります。
筋トレは、数字では見えにくいけれど、
確実に体を変えてくれます。
体重に一喜一憂せず、見た目と体調の変化を大切にしながら
理想の体へ近づいていきましょう!