はじめに
筋トレを習慣化できるようになると、
たとえ寝不足でも「やらなきゃ」という気持ちが
先行してしまうことは珍しくありません。
しかしその一方で、SNSやYouTubeで
「筋肉は寝ている間に育つ」
「睡眠が足りないと筋トレしても意味がない」
といった情報を見て、
「やった方がいいのか?やめた方がいいのか?」
と混乱してしまう方も多いはずです。
結論からいえば、
睡眠時間や体調によって、
筋トレすべきかどうかは変わってきます。
たとえば
- 3時間しか寝れていない日は、
トレーニングを休んだ方がむしろ成長に繋がる - 5時間睡眠でも、負荷調整しながらならOK
- 「今日は追い込まず、回復に専念する」
という判断も立派な自己管理
つまり、大切なのは「睡眠不足=ダメ」
と一律に考えるのではなく、
自分の状態を正しく理解して選択することです。
今回は、筋トレと睡眠の関係を理解したうえで、
- 睡眠時間別に筋トレの「可否」と
「注意点」を整理 - 寝不足時のベターな行動
- 無理せず継続するための
判断基準を明確にする方法
をまとめて紹介していきます。
この記事はこんな方におすすめ!
- 睡眠時間が短くても筋トレを継続したい方
- 短い睡眠時間の中で工夫したい方
- 忙しい日々の中で
「休んだ方がいいのか」判断に迷っている方 - 筋肉を効率よく育てたい中級者〜上級者の方
- 睡眠と筋トレの関係性を、
理解して日々の習慣に活かしたい方
筋トレと睡眠の関係性

睡眠は回復・ホルモン・成長とのリンク
筋トレをするうえで「睡眠」は、ただの休憩時間ではありません。
睡眠中こそが、筋肉の修復と成長が進む、本番の時間になります。
どれだけ質の高いトレーニングをしても、
睡眠が不十分であれば筋肉の回復が追いつかず、
筋肥大やパフォーマンス向上が停滞してしまう可能性もあります。
睡眠中に分泌されるホルモン
筋トレ後、筋肥大のために重要なプロセスとなるひとつが、
成長ホルモンの分泌です。
- 成長ホルモン(GH)は、筋損傷を修復し、
筋肉の合成(=筋肥大)を促進 - 分泌のピークは、入眠後30分〜90分の
ノンレム睡眠時(深い眠り) - 睡眠不足によりこのサイクルが乱れると、
ホルモン分泌が低下 → 筋肉の回復も遅延
特に睡眠の「質」が悪い、あるいは睡眠時間が極端に短いと、
成長ホルモンの分泌が抑制され、
筋トレの成果が目に見えて出にくくなる原因になります。
筋肉の回復と成長
筋トレ後の筋肉は、無数の微細な損傷を受けています。
この損傷が適切に修復されることで、
筋繊維はより太く、強くなるのは
筋トレをしている方の多くは何となく把握していると思います。
そして、そのプロセスを担っているのが、
主に深い睡眠中の代謝活動とホルモン反応です。
- 睡眠中に筋肉のアミノ酸取り込みが促進され、
たんぱく質合成が活発化 - 細胞の修復や免疫機能の回復にも直結
- 疲労が抜け、次のトレーニング効率が向上
筋トレが筋肥大のためのスイッチの役割を担い、
実際の筋肉の成長は、睡眠や食事が担うことになります。
筋トレの成果は、
筋トレ × 食事 × 睡眠 の掛け算で決まります。
しかし睡眠は、しばしば軽視されがちです。
睡眠はトレーニングとセットで完結する筋肉作りの「後半戦」です。
睡眠不足が引き起こす筋トレへの悪影響
睡眠不足の状態 | 筋トレへの影響 |
---|---|
成長ホルモンの分泌低下 | 筋肥大や回復の遅れ。筋肉がつきにくくなる |
テストステロンの減少 | 筋肉合成の能力低下。やる気や集中力の低下も |
コルチゾール増加 | 筋分解ホルモン。オーバートレーニングに近づく恐れ |
免疫力の低下 | 疲労が抜けず風邪や不調を起こしやすくなる |
反応速度や集中力の低下 | フォームミスやケガのリスク増。神経系の反応も鈍化 |
こうした影響が続くと、
「頑張っているのに成果が出ない」悪循環に陥ってしまいます。
【睡眠時間別】筋トレの可否と注意点

睡眠が筋肉の成長に不可欠ではあります。
しかし、社会人のように働きながらの日常生活の中で
常に筋トレのための満足な睡眠時間を
確保することが難しい場合もあります。
そんな中でも筋トレを続けていくために
「睡眠時間」に応じて、筋トレを行うべきかどうかの
判断基準と注意点を紹介していきます。
睡眠時間は筋トレの質と内容を決める基準になります。
睡眠時間をもとにトレ内容を判断する習慣をつけておくと、
オーバーワークの回避やケガの予防にも繋がります。
【3〜4時間の睡眠】
▶ 原則休むべき
- 判断:×
- 筋トレ非推奨(休養を優先)
- 理由:
- 成長ホルモン分泌が極端に低下
- 集中力や神経反応が著しく鈍く、
ケガのリスクが高い - 免疫力の低下や、
心拍数・血圧の上昇傾向あり
- おすすめの代替行動:
- ストレッチ、軽い散歩、深呼吸
→ 自律神経の安定をはかる - 栄養(特にたんぱく質+マグネシウム)
+昼寝などの「回復」に全振り - リカバリー支援としてCBDオイルや
サプリの活用も有効
- ストレッチ、軽い散歩、深呼吸
【5時間の睡眠】
▶ 軽い運動で済ませるのがベター
- 判断:△
- 高ボリュームトレは非推奨
- 軽めや調整できるなら可
- 理由:
- テストステロン分泌が60〜70%程度まで
低下しやすい - フォームや反応速度が乱れやすい
- テストステロン分泌が60〜70%程度まで
- おすすめの筋トレ:
- メイン種目+補助種目2つだけ
(セット数は普段より少なく) - フォーム確認
(重量を普段の70%程度に落とす) - ストレッチ、軽めの有酸素
- メイン種目+補助種目2つだけ
- ポイント:
- あくまで「つなぎ」「習慣の維持」
として行う - 「睡眠の質」を最優先に整える
- あくまで「つなぎ」「習慣の維持」
【6〜7時間の睡眠】
▶ 普段通りのトレーニング可能
- 判断:◎
- 普段通りの筋トレで可
- 8時間睡眠がデフォルトの方で、
寝不足感があるならボリューム調整をする
- 理由:
- 睡眠の質が良ければ、筋肉の回復も十分に
行われている可能性が高い - 筋トレでのコンディション維持も期待できる
- 睡眠の質が良ければ、筋肉の回復も十分に
- 注意点:
- 前日の疲労感や倦怠感が残っている場合は、
ボリューム調整をする - 睡眠の質の低い6~7時間の場合は、
睡眠自体の見直しも検討
- 前日の疲労感や倦怠感が残っている場合は、
【7.5〜8時間以上の睡眠】
▶ 最も筋トレに適した状態
- 判断:◎
- 高重量トレもOK
- 高ボリュームもOK
- 理由:
- 成長ホルモン・テストステロンともに
十分な分泌 - 神経系も回復しており、
集中力・モチベーションも高まりやすい
- 成長ホルモン・テストステロンともに
- ポイント:
- 睡眠時間は十分、さらに質を高めることで
より筋肉の成長を見込みやすい - 疲労感が残っている場合は、
普段の睡眠を見直す必要あり
- 睡眠時間は十分、さらに質を高めることで
睡眠不足で筋トレを休む時にやるべき回復アクション

筋トレに真剣に取り組んでいる人ほど、
休むことに対して「罪悪感」や「不安」を感じやすいものです。
「筋肉が落ちるんじゃないか」
「サボり癖がつくんじゃ…」という焦りが、
寝不足でもトレーニングを続けてしまう理由のひとつでしょう。
しかし実際には、質の高い休息こそが
筋肉の成長を支える「見えないトレーニング」になります。
特に、睡眠不足で体調や神経系が万全でない日は、
無理にトレーニングをするよりも「積極的な休養」に
切り替えた方が、結果として筋肉のためになることが多いです。
休むことの重要性
寝不足の日は、自律神経が乱れ、
交感神経(緊張・興奮)が優位なままになりがちです。
そのまま無理に筋トレをしても、疲労は蓄積されるばかりで、
パフォーマンスも回復も中途半端になってしまいます。
筋トレを真面目に取り組み、習慣化している方ほど
休息日以外に休むことを良しとしない方も多く見受けられます。
しかし「睡眠不足で筋トレを休むこと」は
悪いことではありません。
休息日でも筋肉のための時間を使うことは可能です。
休むことの重要性や、休息日のおすすめの取り組み方を
こちらでまとめています。
ぜひあわせて、チェックしてください。
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筋トレを休むのが怖い?休息日も「筋肉の時間」に変える方法
2025/6/27
日常の睡眠から見直す
筋トレで回復のために睡眠時間は
8時間ほど確保するのが理想です。
しかし、私もそうですが働きながらの中での筋トレは
睡眠時間が短くなってしまうこともあります。
そんな生活の中で意識していきたいのが、
回復の効率を上げるための睡眠の質です。
たとえ、短い睡眠になってしまったとしても
日常的に睡眠の質のケアができていれば
普段通りのパフォーマンスに近い筋トレを行うことができます。
睡眠の質で重要なのは自律神経の調整です。
私が自律神経の調整でおすすめしたいのが
CBD(カンナビジオール)の活用による睡眠の質のケアです。
CBDは、
- 睡眠の質を高める
- 心身のストレスを和らげる
- リカバリーを助ける深いリラックス状態へ導く
と筋トレだけではなく、
社会人生活の中で晒されているストレス管理にも有効です。
CBDやストレス管理の重要性、日常生活への取り入れ方を
こちらの記事でまとめているのでチェックしてください。
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【筋トレ×CBD】ストレス、睡眠の質の管理の重要性
2025/6/25
短時間の仮眠(パワーナップ)で“寝不足”を補う
夜に十分な睡眠が取れなかった日の緊急対策としては、
パワーナップ(昼寝)がおすすめです。
パワーナップは日中に15〜20分程度の仮眠を取り入れることで、
以下のような効果を期待することができます。
- 集中力・記憶力の回復に効果的
- 神経系の過緊張を和らげる
- 午後のだるさを軽減し、
翌日のトレーニング効率アップにもつながる
注意としては、30分以上の仮眠は睡眠が深くなりすぎて
逆にだるくなる可能性があります。
あくまで、短時間ですっきりと目覚めることが重要です。
スッキリ目を覚ます工夫としては、
- 仮眠前にカフェインをとっておく
→カフェインが効くタイミングで起きやすい - 椅子などに座った体勢で仮眠をとる
→深すぎる睡眠に入らないため
まとめ
睡眠は筋トレの「後半戦」です。
寝不足な時こそ柔軟な判断をすることが大切になってきます。
筋トレは「ジムで鍛える時間」だけが
成果を左右するわけではありません。
むしろ、筋肉が成長するのはトレーニング後の回復時間です。
だからこそ、睡眠不足のときにトレーニングの質を落とさず
維持しようとするのは、非常に非効率であり、
時に逆効果にもなります。
この記事のポイントまとめ
- 睡眠時間が短いと、
成長ホルモン・テストステロンの分泌が減少し、
筋肥大しづらくなる - 5時間未満の睡眠では、
神経系・免疫系・集中力が低下し、
ケガのリスクも上昇 - 睡眠不足時は、軽いアクティブレストや
CBDによるリカバリーを優先した方が、
長期的に見て筋肉の成長に繋がる - トレーニングと同じくらい、睡眠と休息の質を
日常的に整えることが成果に直結
睡眠不足時の筋トレの判断は
「気合」ではなく「客観的コンディション」で
感情や根性論ではなく、
「今の自分の状態」に耳を傾けて行うべきです。
- 体調・気分・睡眠時間・集中力
- 自分が「義務感」で動いていないか
- 筋トレを「楽しみ」で動けるか
そういった要素を観察しながら、
日々のトレーニング強度を調整する柔軟さを持つことが、
筋トレを継続し成果を出す最大のポイントです。
寝不足でも頑張ろうとする気持ちは、決して間違っていません。
ですが、その努力を「筋肉の成長」につなげるには、
トレーニングだけでなく休養の質も整えることが必要不可欠です。
日常的に睡眠時間が短くなりやすい生活をしている方で、
筋トレを継続するには
その短い睡眠の質を高めていくことが大切です。
短い睡眠時間でも質を上げることで
深い回復を得ることは目指していけます。
焦らず、柔軟に、そして長く続けられる
自分だけのスタイルを育てていきましょう。
睡眠の質を上げるためのおすすめの取り組み方は
こちらをチェックしてください。
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【筋トレ×CBD】ストレス、睡眠の質の管理の重要性
2025/6/25